都市景観大賞&ゴールデンキューブ賞
堤町まちかど博物館の登り窯と旧丸木商店店蔵の活動への表彰
<平成25年度都市景観大賞「景観教育・普及啓発部門」大賞受賞>
堤町まちかど博物館の登り窯と旧丸木商店店蔵における保全・活用並びに震災後の復興活動「子どもが参画する歴史的建造物の景観再生プロジェクト~出会いから震災復興まで~」は、平成25年度都市景観大賞「景観教育・普及啓発部門」(「都市景観の日」実行委員会主催)大賞(国土交通大臣賞)を受賞しました。
都市景観大賞は、景観に関する教育、意識啓発、知識の普及等に取り組んでいる活動を対象にしたもので、2011年度より毎年実施されており、ネットワーク仙台は、2011度も優秀賞を受賞しています。
2013年、都市景観大賞「景観教育・普及啓発部門」
大賞を受賞
都市景観大賞「景観教育・普及啓発部門」大賞/審査講評
20年にわたる活動は実績もあり仙台市の教育プログラムの中にもすっかり定着している。特徴的なことは、他地域で多く見られるゲストティーチャ―派遣型ではなく、単元そのものを現場教師と作り上げていく点である。基本的なプログラムをもとにしながら学校ごとにオリジナルが生まれるのは、そういうかかわり方があるからだろう。専門家の知識や経験の提供だけではなく、サポートしながら共に作り上げていくところが、若手教員の育成など学校現場のニーズに対応できるようになっている。
歴史的建造物の保全保護に関しては、地域の子どもたちが保全に参加することで、所有者は所持する建造物に教材としての価値を見出し、地域財産として認識し、維持することにしたという。また、関わった子どもたちが自ら手を加えたことで地域の歴史的建造物に愛着を持てるようになっている。
また、行政関係者もメンバーに加わっていることから保護・助成・各種指定に関する情報や必要性、価値などの情報が迅速に伝えられ対応できているようである。専門家、学校関係者、歴史的建造物所有者、地域住民の関係一方的な提供者と享受者の関係とならず、お互いに補填しあっている関係性が築かれている。継続性、連携の在り方、教育内容を総合的にみても完成度の高い活動として、大賞に値すると思われる。
<JIAゴールデンキューブ賞2013/2014組織部門優秀賞受賞>
堤町まちかど博物館の登り窯と旧丸木商店店蔵における保全・活用並びに震災
後の復興活動「子どもたちが応援する歴史的建造物の震災復興~地域・小学校等との協働プロジェクト~」は、JIA(日本建築家協会)ゴールデンキューブ賞2013/2014組織部門優秀賞を受賞しました。ゴールデンキューブ賞は、子どもを対象とした建築や都市環境の教育活動を評価し、支援するために設けられ、子どもむけの建築やまちづくりの教育活動ならびに教材を広く公募し、優れた活動や教材を表彰する制度で、3年に開催されています。
受賞した学校部門、組織部門、出版部門、視聴覚部門の各優秀賞4作品は、日本からのノミネート作品としてUIA(国際建築家連盟)Architecture and Children Golden Cubes Awards 2014の国際審査に推薦されました。
2014年、JIAゴールデンキューブ賞2013/2014
「組織部門」優秀賞を受賞
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014「組織部門」優秀賞/審査講評
今回優秀賞になった「子どもたちが応援する歴史的建造物のプロジェクト」は、東日本大震災で被災した歴史的建築物を子ども達とともに復興させるプロジェクトである。具体的には、震災で崩落してしまった堤町まちかど博物館の登り窯を再生させたり、被災した店蔵のファサードの格子壁を子ども達がデザインした紋で飾る活動をしている。しかも登り窯も店蔵も震災前から子ども達がワークショップで定期的に関わって来たもののようである。慣れ親しんできた建築の再建に子供達自身が携わるという体験は何物にも替え難いものであろう。崩れた登り窯のレンガにこびりついた土をはつり、清掃し、型枠を使って積み上げ元の姿に戻すという作業は、関わって初めてその苦労や、面白さのわかるものである。自分の手で実際に触って組み上げることで歴史や建築を肌で感じながら、子ども達は様々なことを学ぶであろう。震災復興を建築教育に生かした取り組みとして高く評価したい。
<UIA Architecture and Children Golden Cubes Awards 2014組織部門最優秀賞受賞>
「子どもたちが応援する歴史的建造物の震災復興震災復興~地域・小学校等との協働プロジェクト~」は、UIA Architecture and Children Golden Cubes Awards 2014の国際審査の結果、18ヵ国46作品の中から見事、組織部門最優秀賞に選ばれました。授賞式は、南アフリカ共和国第二の都市ダーバンで開催されたUIA2014世界大会において、2014年8月6日に行われました。授賞式に先立って行われたフォーラム「ARCHITECTURE AND CHILDREN OTHERWHERE」で、各部門の発表者とともに、ネットワーク仙台もプロジェクトの概要を発表。発表後、UIAゴールデンキューブ賞審査委員のHannesさんから「子どもたちがしたリアルな経験は得難い貴重なものです。このような経験は将来もよい形で残っていくに違いないと思います」というコメントをいただきました。
UIA Architecture and Children Golden Cubes Awards 2014組織部門最優秀賞の表彰状とトロフィーをいただきました
トロフィーは、南アフリカの木彫作家Widus Mtshali氏が製作した、ヤシの木の上で小鳥がゴールデンキューブをくわえているユニークでファンキーな作品