野菜の断面図を描こう
いつも私たちが見たり、口にしている野菜はどのような断面をしているでしょうか。野菜を切ってその断面を描いてみます。その後、断面図の一部を拡大して抽象的に表現します。
ステップ1 断面図を描く
包丁でキャベツ、パプリカ、ピーマン、ゴーヤ、レンコン、オクラなどの野菜(ミカンやキウイなどの果物でも可)を二つに切るとあらわれる切り口、これが断面です。
この断面をルーペでよく観察して、水性黒マーカー(細目)を使い、紙に大きく描きます。余裕があれば、切り口の奥に暗く見える部分を、ポシェという方法で明暗や陰影をつけます。引き出し線をかいて気づいたことを書き添えます。これで断面図の出来上がりです。
ポシェのいろいろ
ステップ2
“まどがみ”を使って、断面図の中の気に入った部分をさがす
4.5㎝×6㎝の四角い穴のあいた“まどがみ”を断面図の上において、気に入った部分をさがします。見つけたらずれないようにドラフティングテープではりつけます。
ステップ3 拡大する
“まどがみ”の穴から見える部分を、クレヨンを使って拡大します。
四角い穴の縁を画用紙の縁とみなして描きます。もとの野菜や果物の色にとらわれずに、好きな色を使ってイマジネーションを広げ、大きく絵にしていきます。最後に出来上がった絵に題名をつけましょう。詩を書いてもいいです。
“はやとうり”はどんな断面をしているかな?
2006年旧仙台都市総合研究機構アーバンスコップ収穫祭「いつもと違う目で野菜を見てみよう」
いつもと違った目で野菜を見てみよう
2005年東二番丁小学校3年「野菜の不思議を見る」
震災で被災した畑でとれた野菜を描きました
津波の被害に遭われた方々を励ます詩も書きました
2012年吉成小学校6年「みんなの元気が出るマガジンを作ろう~野菜の断面を描こう!~」
応用編 “微生物と友だちになろう”@向山小学校4年「南蒲生水のたんけん隊」
2001年、向山小学校4年生は、1日35万トンの汚水を浄化している仙台市の最終処理場「南蒲生浄化センター」を巡るたんけんツアーを行いました。たんけんでは、微生物が活躍する曝気槽の臭いを嗅ぎ、汚れのかたまりの脱水汚泥に触り、最終沈殿池の上澄み水が太平洋に流れ込む放流口を見学。「ばっき槽がとても臭くてそこにいられなくなった」「浄水場は微生物を殺していたけど、浄化センターでは殺さずにゴミを食べさせていた」など初めての体験を表現しています。たんけん終了後、ボルティセラ、ロタリア、ドレパノモナス、ポテリオデンドロン、レカネなど汚水を浄化している微生物の電子顕微鏡写真のなかから、好きなものを選び、ルーペを使って観察してスケッチしました。スケッチには、引き出し線を使って「この部分がどんな働きをしているか」など気づいたことを記入しました。次に窓紙を使って、スケッチの中で気に入ったところをさがし、窓から見える部分を拡大して彩色しました。終了後のアンケートには、子供たちから、「スケッチをして感じたのだけれど、今まで気持ち悪いやつと思っていたけど、あんな風にやってみるとかわいいと感じた」、見学していた教師の方々からは、「スケッチは前衛絵画や抽象画を楽しむような感じだった」「スケッチすることで、馴染みのない、しかし下水処理には欠かせない微生物が身近に感じられたのではないか」などの感想が寄せられました。
みんなの作品を見てみよう
ドレパノモナスのスケッチ
骨のようなものが見えました
ドレパノモナスの拡大図 銀河のようになりました